隠居月の雑多な書き処さん

ゲームの感想とか何となく書きたくなったことを雑多に文字にして放り込むところです。Twitterには投下したくないネタバレとかえっちなやつの感想とかも書きます多分。

【感想】アオイトリ

この記事は18禁ゲームに関する感想です。未成年の方は閲覧厳禁です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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アオイトリの感想ということで、

前回に引き続き18禁、Purple software作品です。

 

前回のアマツツミの感想記事でも書きましたが、アオイトリも名前だけは昔聞いたことがあって知ってました。当時タイトルを聞いて漠然と面白そうだなーとは思ってましたが実際にやるのは大分遅くなってしまった感。と言いつつえっちな作品自体触り始めたのが最近なのですが。

 

アマツツミ同様に主人公の背景が特殊なのでちょっと人を選ぶ作品ではあります。

具体的には主人公の律さん、人に触れることで、特に体液が触れることで相手の負の感情を消し去ることができます。そして彼は神父という立場で全寮制の女子校に住んでいます。男1人で。

全寮制の女子校という閉鎖空間になぜか1人だけ男がいて、しかも触れれば不安やなんやかんやを取り除いてくれます。なにも起きないはずもなく…公式によると本編開始時点で100人斬り達成済とのこと。こわい。

まあ、立場であったり、過去の経験から行為に対しても本人なりの思うところがあったりと、主人公の設定だけで作品に対する抵抗感は感じにくかったかなと思います。

 

シナリオの軸は当然といえば当然ですが律さんの力がキーになっています。学園内では奇蹟の力だの天使だのもてはやされていますが実態は割と時限爆弾じみた代物でさあどげんかせんといかん、という感じでその後のお話が展開していきます。

設定面とか空気感は割とベースが暗めな作品ではあるのですが、電話の悪魔が何かあるとボケるので、だいぶコメディチックな描写も多いと思います。律さんが悪魔とのやりとりの中で結構な頻度で穏やかな神父の外面を引っ剥がされて罵倒してたりしますが、この悪魔ドMなので罵倒が効かないどころかご褒美になる始末。

ボケと言えば、たまにやたらボケ倒すメアリーも良かったです。なんだあれびっくりするくらい可愛かったぞ。

という感じで、シナリオもしっかり面白いです。シナリオの軸からアマツツミの対比とも言われている作品なので、できればアマツツミとアオイトリ両方やれるといいです。どちらが好みかは人によるところが大きいと思いますが、個人的にはアマツツミのシナリオの方が刺さりました。

買う前には一応主人公の感じをつかむのに体験版もやっておくといいでしょう。

ちなみにルート分岐はアマツツミと違いあるシーンからの一斉分岐+ルートロックです。 

 

とりあえずこれで忘れないようにどうしても文字にしておきたかったプレイ済作品は一通り書けたので、次は他にプレイ済作品で何か書きたくなったときか新しく読了した作品が出てきたときにでも書こうかなと思います。

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【注意】
以降ネタバレを含む感想になります!
未クリアの方やネタバレを気になさる方はブラウザバックをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 はい、そんなわけでネタバレあり感想です。

 

とりあえずヒロインごとに思ったことでも書きます。

 

【メアリー】

よくポンコツ吸血鬼なんて呼ばれていますが素の性格だったりなかなかの頻度でボケ倒すあたりを見ると実際ポンコツらしさが見え隠れしてます。まあそこがメアリーの良さです。いい意味で純粋ですし本人に悪意がないから同級生から人気が出るのも当然でしょう。純粋すぎてルートだと若干暴走気味だったりもしてますが、まあきっと付き合いたてのバカップルとか距離感がつかめなくて大体あんな感じになるんじゃないでしょうか?そんな経験ないから知りませんが()

この作品の明るい部分、実はメアリーと悪魔のボケがなかなかの割合を占めるんじゃないでしょうか。一緒に余計な案件を引っ張ってくる悪魔はともかく(?)メアリーはこの作品の癒し枠と言っていいと思います。

 

【小夜】

クール系妹かと思いきや中身は意外とそうでもないというか、クールというよりかは境遇もあってか上手に素直になれない感じの子。Sっ気とMっ気を両方持っているのは業が深い。律さんとは双子な関係で律さんの力の一部を彼女が保持しています。

悪魔のせいで個別の中では話が重めですが、もとから利用するつもりで小夜と律さんを引き合わせるわけですし、悪魔にとって本命の筋書きともなれば話が重くもなるでしょう。いくらふざけていてもヤツの根っこは非人間ですし。

まあ詰めが甘いせいもあって彼女のルートでは律さんが弾けちゃった挙句、悪魔は逆に吠え面かくことになります。当の本人は笑うしかないでしょうね。

本来の筋書きと書いている通り重要なルートで、設定的な部分に関しても彼女のルートで明かされる割合は高めだと思います。

余談ですが、彼女のルートのあるシーンでの闖入者の声であるキャラクターを思い出してしまいました。業が深い…。

 

【理沙&美果子】

昔律さんを襲っちゃった先生とその妹。妹は天才なのでテストの点数の取り方で遊んでいる。頭の使い方がよくわかりませんが、使いどころもなく持て余してしまえばそんなものな気もします。

このルートでは年上のお姉さんが欲求のままに暴走するところが見られます。それと、あくまで2人のルートでありヒロインは1人ではありません。つまりそういうことですね。ある意味では一番号が深いルートかもしれません。

悪魔が本来の仕事をサボタージュするルートなのもあって、この作品らしいダークな雰囲気は割と薄め。

 

【あかり】

公式の紹介文がそのまま出てくるなんて聞いてない。

お帰りなさいませご主人様> <

じゃないんですよ不意打ちされて声が出そうになったわ。

それはさておき、本作品のグランドヒロインです。

M気質というか、怖いものに自ら近づいてしまう危うさと妖しい魅力を持った表に対して、"普通"であることを嫌い、"特別"を憎む裏という二面性が魅力的でした。

電話の悪魔もそうですが、あかりは声優さんの演技が強烈に光っていたと思います。

日常シーンではまるで一般人代表のような感覚もありつつ、個別ルートを終えるごとの幕間で異質な感じを出し、グランドルートで起爆する流れは見ていて面白かったです。

メイドさんや恋人としてのあかりと最終盤とそれ以降のあかりでがらりと雰囲気が変わるのもおいしいところでしたが、律さんの事を思って行動するシーンを見ていると、本作のヒロインの中ではおそらく一番献身的、とかそういう言葉が似合うようなヒロインだったかなと思います。彼女自身にしてもどことなく不器用というか、生きづらそうなものを抱えていると思うのですが…やはり根本的には優しい子なのでしょう。

改めて振り返ると全体的に業が深い子ですね。"普通"ってなんだっけ…。 

 

【電話の悪魔】

ヒロインではないですが書きたかったのでわざわざ枠作りました。

主要人物との会話でのギャグが最高ですね。大体ボケ散らかしたところに罵倒されるも、ドMなので罵倒はろくに通じないし、会話のペースを握るのが上手いので毎回ボケては罵倒されていた気がします。ちょっと腹が立つのもいいキャラしてる証拠でしょう。

ちなみにせっかく上手く言ってたと思ってた計画が最後の最後で台無しにされる瞬間の悪魔の声音は大好きですね。ドMといえど、というかドMな悪魔だからこそああしてぶちこわしにされた瞬間の本気の感情が見えるところがいい。ちょっと悔しそうなところとか最高ですね。

終盤のシーンはまだ本来の内容を聞けてないのでちゃんと聞きたいところ…。

 

総評としてはシナリオは文句なしに面白かったですし、できれば一度体験版からでも触ってみてほしい作品だと思います。

キャラクターも勿論ですが、bgmについても「籠の中の籠の鳥」をはじめ美しいものがそろっていましたし、OPテーマや挿入歌も是非一度聞いてみてほしい曲でした。

一斉分岐で各ヒロインルートを攻略してからのグランドルート開放の流れの意味付けの仕方も個人的に好みでした。ノベルゲームにおける個別ルートはグランドルート前の情報開示だったり、最終的にグランドルートに進むにあたりなかったことになる印象があったのですが、並行世界として語りに含めることでうまいこと話を絡めつつ、それまでのヒロインルートで浮上していた課題も回収されていたのはよかったと思います。

各個別ルートで悪魔や異能が絡んでいる部分の要素はグランドルートでも拾われているのですが、赤錆姉妹のルートで出てきた要素がまさか一番最後になって出てくるとは思いませんでした。というか、その気になれば悪魔は肉体に憑依できる、の方がどこかしらで出てきそうだと思っていたので、ここに感想を書き込むまではそちらの要素が拾われていたことに気づいてませんでした。 

 

あとはアマツツミとの対比云々のお話もありましたが、これは私の個人的な趣味趣向の問題もあるのですが、グランドヒロインであるあかりが思ったほど刺さらなかった(というか、アマツツミの水無月ほたるが想像以上にえぐい刺さり方をしたのもある)こともあり、個人的にはアマツツミの方がお話としては好みです。

多分これはそれまで触ってきた作品だったりキャラクターへの感情移入だったりで個人差が出る部分だと思います(アオイトリも流れが綺麗であることは変わらないですし)。

優劣の付くものではないのですが一応言い訳がましく。

まあでも、なんであかりの刺さりが甘いのかはまだ自分でも整理がついていないので、そのうち再プレイもしておきたいです。根本的な性質が近すぎるか遠すぎるか、みたいな感じの理由で感情移入に失敗していたような気もしますが、まずはやはり積みゲーの落ち着く頃を見計らって再プレイでしょうか…。

 

こんなところで今回の感想はしめようと思います。

毎度のごとく後で書き忘れがあったことに気付いてちょこちょこ書いた内容を後から直したり書き加えたりしているのですが、今回は書いている時間も時間で眠い頭をしているのでやっぱり書き直しが出てきそうな気もします。